日常生活への影響

MGの症状

日常生活への影響

重症筋無力症(MG)の症状は日常生活にさまざまな支障をきたします。
また、MGそのものだけでなく、MGの治療が日常生活に影響を及ぼすこともあります。

MGの症状は
変動があり予測が困難であることから、
身体的、精神的、社会的な面に影響を及ぼし、
QOL(生活の質)の低下や
心の不調につながることがあります1-4)

身体的影響の例

  • 仕事や遊びの予定を立てにくい
  • 以前から続けていた趣味やスポーツができない
  • 掃除や洗濯、料理などの日常的な家事が思うように進まない
  • 車の運転ができない

精神的影響の例

  • 気分が落ち込む
  • 不眠
  • 不安やストレスを感じる
  • いらいらする

社会的影響の例

  • 収入の減少
  • 意図しない配置転換
  • 失業
  • 対人関係の悪化

これらの問題は、MGの症状だけではなく、治療の副作用、通院や入院に伴う負担、病気に対する周囲の理解不足が影響しているとも考えられています1-5) また、周囲からの偏見と、MG患者さんの社会的積極性および活動性の低下との関連が報告されていることから、適切な社会的支援や周囲の理解がMG患者さんの生活環境の改善につながることが期待されます4) MG患者さんは、診断から治療の開始、治療の継続にわたってさまざまな問題に直面しますが、それぞれの段階に応じた適切な支援を受けることが大切です6)

Column

自分らしい毎日を送ろう

MGでは、治療により生活や仕事に支障がない状態まで改善する患者さんがいる一方、治療を続けていても症状の改善が不十分で、QOLの低下や心の不調を感じている方1, 2)、失職や収入減少による社会的不利益を受けている方3)が少なからずいることが報告されています。 MG治療では、症状を改善するのはもちろん、副作用や継続するための負担がなるべく少ない治療方法を見つけることが大切です。適切な治療方法を見つけるためには、まずはこれまでの治療やMGと診断されてからの毎日を振り返り、本当はどのような生活を送りたいか(治療ゴール)を考え、主治医の先生と共有しましょう。治療ゴールについてはMGの治療で大切にしたいことを参照してください。

  • 1)Utsugisawa K et al: Muscle Nerve. 2014; 50(4): 493-500
  • 2)Suzuki Y et al: BMJ Open. 2011; 1(2): e000313
  • 3)Nagane Y et al: BMJ Open. 2017; 7(2): e013278

文献

  • 1)Jackson K et al.: Neurol Ther 2023; 12(1): 107-128
  • 2)Boldingh MI et al.: Health Qual Life
    Outcomes 2015; 13: 115
  • 3)Suzuki Y et al.: BMJ Open 2011; 1(2):
    e000313
  • 4)Nagane Y et al.: BMJ Open 2017; 7(2):
    e013278
  • 5)日本神経学会監修:重症筋無力症/ランバート・イートン筋無力症候群診療ガイドライン2022, 南江堂
  • 6)Hughes T et al.: Front Public Health.
    2023; 11: 1147489

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