自己注射の方法~正しく安全に行うために

ジルビスク®について

自己注射の方法 ~正しく安全に行うために~

ここでは、ご自宅で安心して
自己注射を行っていただけるように、
自己注射の準備から廃棄方法まで、
自己注射を行ううえで必要なことを
順にご紹介します。
自己注射について、わからないことや
不安に思うことがありましたら主治医の先生や
看護師さんにご相談ください。

STEP:1注射の前に

ジルビスク®について

ジルビスク®は1日1回、皮下に注射するお薬です。
ジルビスク®には患者さんの体重によって異なる3つの用量があり、用量ごとに色が異なります。

処方された用量とお手元のシリンジが同じ用量であることを必ずご確認ください。

  16.6 mgシリンジ 23.0 mgシリンジ 32.4 mgシリンジ
体重 56kg未満 56kg以上77kg未満 77kg以上
プランジャーの色 ピンク オレンジ
薬液量 0.416mL 0.574mL 0.810mL
製品写真

シリンジサイズは実物とは異なります。

ジルビスク®の保管方法

ジルビスク®は基本的に冷蔵庫で保管してください。

ジルビスク®は外箱ごと、冷蔵庫(2〜8℃)に入れてください。

  • 一度室温に戻したジルビスク®は、再冷蔵できません。
  • 持ち運ぶ際には、保冷バッグを使用してください。

参考

室温での保管

3ヵ月以内であれば、室温 での保管も可能です。ただし、一度室温で保管したジルビスク®は、冷蔵庫には入れないでください。

30°C以下

  • 外箱に入れたまま、棚の中などに保管してください。

  • 直射日光が当たる場所には置かないでください。

  • お子さんの手が届く範囲に置かないでください。

  • 保管方法を逸脱した薬剤は使用できません。
  • 保管の不備を理由に新しい薬剤を処方してもらう場合、診察料および薬剤料は保険適用外となりますので、ご注意ください。

STEP:2注射の準備

1室温に戻す

ジルビスク®のシリンジを冷蔵庫から出して30分以上室温に置きます。
薬液が冷たいと痛みを感じやすくなります。
この際、使用するシリンジのみを外箱から出して、残りは冷蔵庫に戻してください。
室温で保管している場合は、外箱から取り出してすぐに注射することができます。

Point

  • 電子レンジ、直射日光、湯煎などで温めないでください。

2必要なものを準備する

注射のためのスペースを確保し、必要なものを準備します。
自己注射準備シートはクイックガイドをご使用いただくか、 こちらを印刷し、ご利用ください。

必要なものの例
  • ジルビスク®のシリンジ
  • アルコール綿
  • コットンまたはガーゼ
  • 絆創膏(必要に応じて)
  • ジルビスク®専用管理袋

Point

  • ご家族の方(特にお子さんやペットなど)が誤って触れないようご注意ください。

看護師からのアドバイス

明るく安定した場所(テーブルなど)を確保します。注射の前に、
必要なスペースを除菌シートなどで拭いて、清潔にしましょう。

3シリンジ・薬液を確認する

シリンジと中に入っている薬液を確認してください。

以下に該当する場合は使用できません。
  • シリンジにひび割れ、液漏れ、破損がある
  • ニードルキャップの破損、ひび割れがある
  • ニードルキャップがシリンジにしっかり取り付けられていない
  • 使用期限が切れている
  • 室温で保管してから3ヵ月以上経通している
  • プランジャーの色が処方された用量のシリンジの色と異なる
  • 使用済みのシリンジである

薬液の色は無色澄明です。
シリンジ内の気泡は異常ではありません。気泡を除去する必要は
ありませんので、気にせずそのまま注射を行ってください。

Point

  • 濁っている、薬液の色が違う、浮遊物がある場合は使用しないでください。

4注射部位を選ぶ

注射部位は、腹部、大腿部の前面、上腕 から選び、毎回注射部位を変えてください。やむを得ず同じ部位に注射する場合は、前回注射したところから少なくとも2.5cm離してください。

腹部:へその周り5㎝以内を避けます。
大腿部の前面:膝上3㎝以内、鼠蹊部から5㎝以内を避けます。
上腕 の外側:肩と肘を結んだラインの下から1/3に注射します。

上腕部は患者さんご自身で注射しないでください。指導を受けたご家族が注射することは可能です。

投与してはいけない部位
  • へその周り5cm以内の部位
  • 皮膚に異常がある部位(皮膚の異常の例:押すと痛い、赤い、あざがある、硬くなっている、きずあとがある)

看護師からのアドバイス

注射部位を事前に保冷剤などで冷やしておくと痛みを感じにくくなります。
冷やした後にアルコール類での消毒を行ってください。

5手を洗う

手を石鹸と水でよく洗い、清潔なタオルやペーパーなどで拭いてください。

6注射部位の消毒

アルコール綿を使用して、注射部位を広めに拭き、10秒以上乾燥させてください。
消毒した注射部位には触らないでください。

看護師からのアドバイス

中心から円を描くように広く拭きます。
また、一度消毒した部位には触らないことで注射部位の清潔を保てます。

STEP:3注射の手順

1ニードルキャップを外す

片手でシリンジを持ち、もう一方の手でニードルキャップをまっすぐ引き抜きます。

  • 針には触れないでください。
  • 薬液に気泡が入っているのは異常ではありません。気泡を除去する必要はありませんので、気にせずそのまま注射を行ってください。
  • 一度外したニードルキャップは元に戻さないでください。

2皮膚をつまみ、針を刺す

シリンジを持っていないほうの手で、消毒した皮膚をしっかりつまみます。つまんだ皮膚に対して、45°から90°の角度で針を刺します。針が完全に入ったら、シリンジは同じ位置で持ったまま、つまんだ皮膚を離します。
皮膚を離す際に誤って針も引き抜いてしまった場合は、そのシリンジは廃棄し、新しいシリンジを使用してください。

看護師からのアドバイス

皮下脂肪の薄い部位では、垂直に刺すと痛みを感じることがあります。できるだけ皮下脂肪が多く、つまみやすいところに刺してください。針の断面を上に向けると刺しやすいです。
深呼吸をし、息を吐いているときに針を刺すと、痛みを感じにくくなると言われています。

3プランジャーを押し込む

フィンガーグリップに指をかけたまま、プランジャーを完全に押し込みます。
これ以上押すことができないところまで押し込むと、すべての薬液を注射できます。
プランジャーがかたくて押せないなど抵抗を感じる場合は、無理に注射をしたり、プランジャーを引き戻したりしないでください。そのような場合は、角度を変えずに注射部位から針を抜き、医療機関に連絡してください。

看護師からのアドバイス

腹部や大腿部にご自身で注射するとき、プランジャーが押しにくい、シリンジが固定できないなどと感じる場合は、シリンジが安定していない可能性があります。もう片方の手を添えてシリンジを支えることで、ぶれずに安定させることができます。

4プランジャーから指を離す

プランジャーから指をゆっくりと離すと、カチッという音が1回して、自動的に針がシリンジ内に引き込まれます。針がシリンジ内に引き込まれたことを確認し、注射部位からシリンジを離します。

5コットンまたはガーゼを押し当てる

注射部位にコットンまたはガーゼを約10秒間押し当ててください。コットンまたはガーゼを外し、注射部位から血が出ていないことを確認し、注射は終了です。少し出血することもありますが、異常ではありません。
少し出血している場合や血がにじんでいる場合は、絆創膏を貼ってください。

看護師からのアドバイス

腫れが引かない、出血が止まらないなどの異常が認められた場合、医療機関に連絡してください。
注射後、注射部位をこすったり、もんだりしないでください。

STEP:4注射の後に

廃棄方法

使用後のシリンジはジルビスク®専用管理袋へ入れてください。

  • 医療機関・薬局などから提供されたジルビスク®専用管理袋をご使用ください。
  • 針先がシリンジ内に引き込まれていないシリンジ はジルビスク®専用管理袋には入れないでください。
  • ジルビスク®専用管理袋はお子さんの手の届かないところに保管してください。
  • シリンジの廃棄は、医療機関・薬局の指示に従ってください。
  • ニードルキャップ、使用済みのアルコール綿、コットンやガーゼは、医療機関・薬局の指示が特にない限り、家庭ごみとして各市区町村の収集方法に従って捨ててください。

針先が引き込まれなかった場合もニードルキャップをつけ直してはいけません。シリンジは一時的に針が刺さらないかたい容器(プラスチック容器やビンなど)に入れていただき、処分につきましてはユーシービーケアーズコンタクトセンターにお問い合わせください。

日々の記録

注射が終わったら、「つながるノート」や「ONWARDにつながるアプリ」に体調の変化や注射についての記録をしましょう。日々の記録により、体調の変化や症状の改善の程度を把握しやすくなります。
また、前日の注射部位と同じ部位への注射を避けるため、注射部位を記録しておきましょう。

  • 「つながるノート」については こちらをご参照ください。
  • 「ONWARDにつながるアプリ」については こちらをご参照ください。

Movie

「自己注射をはじめるために」

注射の方法や一連の流れなどを、わかりやすく動画でご紹介します。

お問い合わせ

Inquiry

お電話でのお問い合わせ

ユーシービーケアーズコンタクトセンター

0120 -093 -189

受付時間:9:00~17:30
(土日・祝日・会社休日を除く)

メールでのお問い合わせ